缶コーヒーでも別にいい29歳  

 いよいよ、30歳になる。どこまできたのかわからないけれど、珈琲を飲みながら、今、僕がどこにいるのかを考えてみる。

 今の僕の特徴をとにかく書いてみる。思いつくまま、書いてみる。超長い自己紹介か。それとも超長い自己弁護か。

 山中泉。もうあと2週間で30になる29歳。残念ながら性別は男。物事が計画通りいかないとすぐイライラするA型。7月12日生まれ。身長は短い。168cmしかない。体重は不定だ。60〜75キロの間を行ったりきたりしているが、要するに小太りだ。いつも体重が違うが、気が付かれる事はほとんどない。1割体重が増えても、2割体重が減っても、結局同じ体系の人だ。ぼちぼち体力はある。100人と走ったら、30位にはいけると思う。100人と力比べしたら、30位にはいけると思う。100人と徹夜勝負しても、30にはいけると思う。メガネだ。目がそんなに悪いわけではないが、乱視がきつい。勉強のし過ぎで目が悪くなった。高校生のころ、参考書をベットの明かりで読んでいたら、目が悪くなった。おかげさまで矯正視力がいい。どうでもいいくらい、矯正視力がいい。だから、メガネをしていないと、別の人みたいと言われる。半分、トレードマークになっているかもしれない。岐阜県関市に生まれた。家族は母が一人。この前兄が亡くなり、この前親父が亡くなった。でも単身赴任で愛知にいる。意外と気楽かもしれないが、背負っているものをどうでもいいものとは思わない。子供のころから関市で育ち、高校も隣の美濃市に行った。大学は福井に行った。小さな公立大学で経済学を学んだ。会社は岐阜で一番大きい会社。でも、単身赴任で愛知にいる。恋人はいない。恋愛経験もそんなにない。出来れば、彼女がほしいと思うし、結婚も考えたいと思っている。が、恋人がいない。そんなにもてないわけではないらしい。でも、なんだか縁がない。

 性格は理屈っぽい。あとは極端だと人に言われる。そうかもしれない。気が短いが、めったと怒らない。気が小さいが、言いたいことは言う。そういう性格。劣等感と自信の塊だ。要するに、納得できること以外は全て納得できない人だ。だから理屈っぽい。説明できることには自信がある。出来ないことには自信がない。自信がないと、劣等感に襲われる。そういう性格だ。おかげさんで、広く浅い知識を持っている。なんにでも理由をつけたがる。定義を作るのが好きだ。人にものを教えるのも好きだし、人からものを教わるのも好きだ。考えるのも好きだ。だが、興味のないことには何の興味も示さない。必要ないものを欲しがらない。嫌いなものが多い。好きなもの以外は、嫌いなんだと思う。だから、好きなものも、多い。

 仕事が好きではない。でも仕事に対しての責任感は強いと思う。嫌な仕事ほど、やらなければならないと思う。仕事が楽しいうちは、甘いと思っている。そんなに出来るほうではない。8年たったのに、まだ主任でしかない。それ以上にもなりたくない。ただ、そんなに出来ないほうでもない。出世したいわけではないが、出世したくないと思うことも少しづつなくなってきた。中堅だから経験がそれなりで、引き出しが多いほうだ。性格も理屈っぽくて、好奇心があるから、それなりに引き出しは多いほうだ。でも、そんなに出来るほうではない。そう思わないと、上にいけない気がするのだ。

 趣味は多彩だ。多趣味といっていい。高校野球観戦、競馬が好きだ。サッカー、格闘技にも興味がある。新聞は読まないが、ネットのおかげで、時事ネタは人並みだ。でもいまどきの趣味はない。ブログとか、ミクシーとかはあんまり興味がない。政治にもあまり興味がない。ドライブが好きだ。車はあまり好きではないが、車に乗るのが好きだ。電車にはあまり乗らないが、電車に乗るのが好きだ。何処かに行くのが好きだ。家にいるのはあまり得意ではない。映画が好きだが、あんまり見ない。読書は歴史小説を読むぐらいで、そんなにしない。マンガが好きだ。大体かじったが、今は四コマが好きだ。面倒でないのが心地よい。ドラマは見ない。長い時間がかかるものはどうやらあんまり好きではないらしい。音楽はそれなりに聴く。ラジオはFMを聴く。ぼんやりしているし、センスもないので、音楽に関してはとんと無頓着だが、かかっていないと落ち着かない人だ。静かなのは嫌いだ。でも、人ごみも嫌いだ。一人で何か音のあるところにいるのが良いらしい。

 食べ物はたくさん好きなものがある。嫌いなもの以外は全て好きだ。甘いもの辛いもの酸っぱいものみんな好きだ。酒は飲めない。タバコもすえない。匂いに弱い。水が好きだ。飲むのも見るのも好きだ。海と、川が好きだ。でも、泳げないから、水の中にいるのは嫌いだ。船も酔うから嫌いだ。でも、水が好きだ。

 珈琲が大好きだ。お茶も好きだが、珈琲がないと生きていけない。たぶん、タバコと一緒なんだと思う。朝ごはんを食べないから、栄養源は珈琲だ。昼ごはんも食べないから、珈琲が栄養源だ。集中力があまりないから、珈琲が必要だ。休憩をあまり取らないから、珈琲を飲まないととまらない。でも、珈琲の味は何でも良い。スターバックスとか、そういうところの珈琲はおいしいから好きだが、ブラックでは飲まない。ミルクと砂糖を少しづつ入れる。おいしい珈琲が好きだが、インスタントでもいい。別に缶コーヒーでもかまわない。飲まないと、生きていけない。とにかく、珈琲がないと、ダメだ。

 今僕はどこにいるのだろう。とりあえず、珈琲を飲んで考える。珈琲の横に常にいるのは違いない。どこまでもいけるところまで行きたいと思っている。が、珈琲がないと行けないのだろう。別にどこにいても、いいような気がしてきた。別にどこにいても、いいような気がしていた。自分探しとは結局、自分のアイデンティティを見つけることなのだろう。でも、どっちでもいい。珈琲が横にある。それでいい。アイデンティティとかは、僕が決めるものではないような気もするのだ。

 自分の未来は未来の自分が決めるのだろう。今決めることなんて、きっと出来ないのだ。だから、行けるところまで行こう。今の僕は、とにかく覚悟を決めたことを、いちいちやりきるより他にない。夢はない。でもいつか、愛する誰かと一緒に、珈琲を飲みたいと思う。居心地の良いところに、珈琲を持っていって、おいしい珈琲を飲むのだ。たぶん、おいしい珈琲は、スターバックスの珈琲とか、ドトールの珈琲ではなくて、たぶん、好きな人と一緒に飲む珈琲だ。友達と飲む珈琲だ。充実した時間があれば、別に缶コーヒーでもかまわない。行けるところまで行こう。充実した時間を作るのだ。別に夢はない。珈琲があればいい。缶コーヒーでも、別にいい。

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